唐辛子のお話

食文化

韓国と言えば赤唐辛子、と思ってしまいますが、この国では赤唐辛子は毒と思われていたらしく長く使われていませんでした。冬の厳しい韓国では靴などに入れて防寒用に使っていたそうです。それが食用として使われるようになったのは、19世紀から20世紀にかけて。ほんのちょっと前ですよね。一節によると、韓国では塩が高価であったため、塩の代わりに漬物に唐辛子を使ったということとか。唐辛子の登場で韓国の料理はかなりの影響を受け、今や韓国料理=辛い料理、と言うイメージが出来上がってしまったくらいに一変してしまっていますよね。

ソウル近郊にある民俗村に行くと一昔前の民家群の軒先に畳2畳の上に真っ赤な唐辛子が干してあったりして私としては驚いたのを覚えています。

韓国に旅して嬉しいのは様々なキムチが食べられること。喫茶店でさえ、コーヒーが運ばれてくる前にキムチが何皿か供されたりするんですものね。レストランだと6種類くらい出してくれてメインが出される前につまんだり・・・。おかわりだってOKなんですよね。嬉しい限りです。私の好きなのはイカキムチです。

それにしても韓国の人の辛さに強いのには驚かされます。レストランで出された巻きずしにも唐辛子のソースをかけて食べていましたから。私たちは初めて参鶏湯を渡来した時、非常においしくいただいたことは確かでしたが、途中でギブアップしてしまいました。しただけでなく、口の中全部がもう何も感じない…状態になったと思います。それでも1/3は平らげたでしょうか。何にしても韓国って美味しい料理が沢山あると思います。

ちなみに中国でも唐辛子はほとんど食用とされず唐辛子を使った料理が多い四川料理でも18世紀の料理書に唐辛子は出てこないとか。中国で唐辛子が使われるようになったのは19世紀以降のことだそうです。

今、日本で最も人気のある漬物の一つが白菜キムチです。韓国で唐辛子が香辛料として使われるようになったのは19世紀から20世紀であり、さらに韓国において今のようにラグビーボール状の結球白菜が食べられるようになったのは19世紀から20世紀にかけての時代だそうです。

唐辛子もコロンブスが新大陸から持ち帰ったものだそうです。胡椒を捜しに新大陸に赴いたわけですが、そこでは胡椒に変わるペッパーを見つけたわけで、そのペッパーのおかげで世界の料理は随分と変化したというわけです。。

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