明治の日本人がかめと呼んでいた動物は?

英語雑記

シェパードやマルティーズのような西洋から入って来た種類の犬と秋田県や柴犬のような日本産の種類の犬を区別して呼ぶ時、現代では西洋犬、洋犬などと呼びます。しかし、明治時代には面白い洋犬の呼び名があったようです。明治時代の人々は、もとから日本にいる種類の犬はそれまでどおり犬と呼び、西洋から入って来た犬をかめと呼び始めたのです。西洋の犬を区別して呼ぶのならドッグでもよさそうなのに、どうしてかめなのなのでしょうか。

これは英語を聞いた明治時代の人々の勘違いから起こったようです。幕末から明治の初めにかけて日本にたくさんやって来た西洋人の中には、ポインターなどを連れてきた人もたくさんいました。外国の人が愛犬を呼んでいる声が彼らにはそう聞こえたのです。Dog! Come here! Come in Come here Come in・・・と。

これを耳にした日本人は Come hereをかめや、 Come inをかめ、と聞き取り、西洋では犬のことをかめというのだと思い込んでしまった・・・そのため西洋犬のことをかめと呼ぶようになったのです。明治時代に日本を訪れたアメリカの学者モースもこれを面白がり、著書に日本人はCome hereを犬の英語だと思っている、と書いています。

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