紙の歴史 紙がなかったらどうする?

現在では紙は当たり前のように周りにあふれ、毎日大量に使っていますよね。私たちがどれくらい紙を使っているかご存じですか。年間、一人当たり平均が300Kgだそうです。限りある資源を考えると、この数字は大きすぎるかな、と思います。

トイレットペーパーを使っているのは世界で15%の人々だけ、と聞いたことがあります(随分と前のことなので、この数字は変わったとは思いますが)。実際、トルコの友人宅ではトイレットペーパーがありませんでした。その代り水を使うのです。40数年前に私たちのハネームーンで行った時に経験した事なので少しは改善(現地の人たちにそんなことを言うと怒られるかもしれませんね)されたかと思います。

その友人のお父さんはお医者さんで一般家庭よりモダンな家に住んでいたとは思うのですが。私たちお客さんにはヨーロッパ式のトイレを提供してくれました(つまり、トイレは2つありました)。ちゃんとトイレットペーパーが備えてありました。彼ら自身は昔からのスタイルのトイレを使っていました。彼らのトイレには蛇口の近くに小さなバケツが置いてありました。トルコの昔からのトイレは、一昔前に新幹線駅にあったトイレのような形式のものです。数十年前にはスペインなどにもそんなトイレがありました。

今でもですが、トルコ、スペインなど(タイとかもそうです)に行くとトイレに紙を流してはいけない、と言われます。それ用の入れ物が置いてあるのです。中国等では何回も詰まらせたことがありました。紙の質が悪いという事もあると思います。で、私たちはこれらの国々に旅する時は、いつも日本からトイレットペーパーを持参しています。

トルコでは紙はすべて輸入品なのでしょう。トイレットペーパーだけでなくただの便箋でも高額だったような気がします。

紙より以前のパピルスは、BC2700年頃にはすでにエジプトで作られ始めたとか。そして、本物の紙はAD105年に中国で作られたそうです。と、言っても当時の紙は布を混ぜて作っていたとか。しかし、中国は長いこと、その製法を秘密とし、海外には知らせませんでした。国益を守る、ということだったのでしょうか。やっと10世紀になって、アラブ人によりその製法はヨーロッパにもたらされ、最初のヨーロッパでのpaper millは1150年にスパインで作られたとか。どちらにしても、純然たるパルプ100%の紙が作られるようになったのは18世紀になってからだそうです。

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