ハンカチは何に使うもの?

英語の語源

ハンカチと言うものはどんなことに使用する目的で発展してきたのでしょうか?

私にとっては一番多く出番があるのは手を洗った後、手を拭くためだと思いますが。

ノルウェーに住みだした時、えっ?と驚いたものの一つにハンカチのことがありました。45年ほど前のことです。日本にも今のような形態のチッシュペーパーは売られていなかったと思います。つまり、畳込んだ形状のポケットチッシュです。さすがに、日本から持って行っていたものがなくなると私は店で購入したのですが、日本と同じものはどこにもありませんでした。ティッシュの大きさ、その幅は同じだったと思いますが、それが直径4,5センチのロールで売られていたのです。ノルウェーに住んでいた7年間、私のバッグにはそんなものが入ることになったのです。旅行中などトイレットロールをバッグに入れている人も時に見かけました。

まあ、そんなわけで確かにチッシュペーパーはあったのですが、みんながみんな同じ用途でそれを使使っている、というわけでもなかったのです。我が夫を含め、皆がハンカチで花をかんでいました。日本でそんな人を見たことがありますか?それがヨーロッパで延々と続いていたハンカチの文化です。それを洗うなんて想像もしたくないですが、みなそうしていたようです。

ある時、日本の母がブランド品の美しいハンカチセット(3枚)を義母に送ってきました。義母もとってもおしゃれで美しいと思ってくれたのはよくわかりました…が、次に義母が言った言葉は何だったと思われますか?

「これで鼻をかむのかい?」

私はうなずいて日本人独特のほほえみを見せるしかありませんでした。

ここで、ハンカチで鼻をかむ、というもう一つのエピソードを・・・。ノルウェーの知り合いが実際にしでかしたお話です。

彼女は彼女の夫、そしてそのビジネスパートナーと北ノルウェーに出かけていました。ある日、ホテルに着いた時、そのパートナーが1日鼻をたっぷりかんで汚れたハンカチをあらってくれるよう彼女に頼んだのです。頼む方も頼む方だけど、それを拒否しなかった方もどうもおかしい。そしてその夫もだと思いませんか。

さて、このお話はどうなると思いますか?彼女は洗ったのです・・・トイレのブラシで。そして、ホテルのラジエーターの上で乾かし次の日には持ち主に渡したという事です。

意地の悪い話です。それを彼ら二人は笑い話にして皆に話話して聞かせたのです。

すべてが日本人の感覚ではついていけないところがある、という事はお分かりになると思います。こんなことだから世界を相手の外交は難しいのだと思います。

ところで、英語で「鼻をかむ」はblow one’s noseです。blow て髪をブローするのblowです。そしてこの言葉は「風が吹く」と言う時にも使います。

ハンカチはhandkerchiefの略。 handkerchiefは手の意の hand+女性が髪を整えるのに用いた布、スカーフの意の kerchiefからなる語で、手に持つ kerchiefと言う意味で、ハンカチーフと呼ばれます。kerchiefは古期フランス語で覆うという意の couvre 、cover+頭の意の chefが語源。15世紀ころフランスの船乗りが日焼け防止のためにかぶった麻布が起源とされています。

しかし、紀元前、エジプト時代にはもうハンカチがあったとか。そして、現在のような四角の形に落ち着いたのはマリーアントワネットの時代だそうです。彼女が四角がいいと言ったとか…。

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