学校は暇なところだった?

英語の語源

学校を指すschoolの語源をたどると面白い意味にたどり着きます。 schoolはもともと余暇を意味するギリシャ語だったのです。古代ギリシアの社会は奴隷の労働に支えられ、市民たちの多くは自由に使える余暇が沢山ありました。

彼らは哲学好きで精神の向上に情熱を燃やし、たっぷりある余暇を思索や討論をして過ごしました。優れた哲学者が数多く登場したのもそういった環境があったからと言えるでしょう。古代ギリシア人たちにとって余暇は学ぶ時間であり、知的討論をする時間だったので、余暇を意味する語も次第に学ぶ時間や知的討論の意味を持ち始めていきました。そしてこの言葉がラテン語に入って scolaとなった時には、学ぶ場所、知的討論をする場所、つまり、学校の意味が生まれたのです。このラテン語のscolaは19世紀になって英語に取り入れられました。英語にかかわらずドイツ語やフランス語でも学校を意味する言葉は語源を同じくしています。

また、そこで学ぶ人、student はstudy =勉強する人、と言う意味でよく「生徒、学生」と訳されますが、面白い語源があります。英単語にはラテン語由来のものが多いのですが、このstudentもその一つです。ラテン語で「熱中する、努力する」と言う意味の studioストゥデォーと言う単語が変化して studentになりました。ラテン語本来の意味から訳すと studentは「熱中する人、努力する人」と言う意味になるのです。

studyも「熱意、情熱」を意味するラテン語の studiumがルーツになっています。日本語では勉強と訳されることが多いのでニュアンスの違いに少し驚きますよね。もともと学問とは情熱を持って努力しながら自発的に行うものであったことがイメージできるでしょう。現在のように全員が義務的に強いられるものではなかったのです。

学校のイラストを付けようと捜しましたら、schoolという事でこのようなギリシアの古代のツボの絵が出てきました。「闘う事」を学んでいる絵柄なのでしょうか。ギリシアに行くとこんな色のツボに古代の絵柄が描かれているものが沢山売られています。我が家にも記念に買ってきた大きなツボ(花瓶?)とそれよりぐーと小さめのツボがります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました