ノルウェーに住んでいた時のことです。
お義母さんたちがやってくるというので彼らの大好きなジャガイモ料理をすることにしました。
かと言って、彼らにおなじみのノルウェー料理では私がどう頑張ったって彼らの料理の腕に勝ることはないので、コロッケを作ることにしました。
それが、ノルウェーの一般的家庭には食用油がない。まず、それを買いに…それにパン粉も。
お店ではパン粉を求めて店中を大捜ししました。
やっと見つけたものを買って帰ったのですが、どんなことになったと思われますか?
それは私にはパン粉に見えたのですが、見えていただけで、実はココヤシだったのです。
日本で売られているコココヤシの袋よりはるかに大きいし、日本のパン粉の袋と同じくらいだったのです。先入観と言うものは恐ろしいですね。
パン粉は仕方ないからパンをおろし器にかけて自分で自分で作ってしまいました。
さて、ジャガイモコロッケ(中にはミンチ肉と野菜も入れていました)を初めて食べたお義母さんやお兄さんたちは・・・初めての味ってそんなものなんでしょうか。
誰からもすぐには「おいしい」との声は聞かれませんでした。
お義母さんの声が、他の人に「おいしいだろう?おいしいよね」と半半ばそう言うよう脅迫している様に聞こえていました。
お義母さんたちにコロッケを初めて作ってから友人たちにも・・・、誰かの訪問があるたびにコロッケを作るようになりました。
見た目がパーティ様に見えるし・・・。
慣れてくると皆美味しいと思ってくれているようで毎回好評でした。
「わくわくするわ」
これは台所までやって来て私がコロッケを作っているところを見た友人の言った言葉です。
そんなパーティではコロッケのことは無論のこと、ノルウェー料理やラ日本の食べ物などの話が延々と続き、盛り上がり、私はやはり世界中の人にとって文化が違ってもみんな食べることが一番だわ、と思ったものです。
さて、次はお義母さんの家でコロッケ作りを手伝った時のお話です。
私にとっては上記のような料理がコロッケ・・・しかし彼らにとってのコロッケとは別物でした。
台所に用意されていたのは白身の魚の切り身がが幾つか、そしてバターと小麦粉でした。
まず、オーブントレイにバターを敷く。その上に魚を並べ、その上に粉をふる。最後に、たっぷりのバターを刻みながら振り入れるのです。
魚に火が通り表面がきつね色になればできあがりです。
試してみますか?
他にも様々に料理、食文化で驚いたことがありましたが、それはまたの機会に!
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