時計watch clockのお話

英語の語源

Watchと言う言葉語源は古英語のweace。この言葉は現代のbe awakeに当たり、「起きている」、「目が覚めている」と言う意味です。 watchとは夜も寝ずに起きている、という事で船舶関係の用語の中に「ウオッチ」と言うのがあり、これは「不審番=根津に見張りをする係」と言う意味です。 Night Watch「夜警」と言う絵が有名ですよね。

このwatchに眠らないための目覚ましの仕掛けと言う意味が与えられるようになり、さらに「あとどれくらいで不寝番を交代するのか」と時間の経過を見るための道具として「時計」と言う意味が派生したのです。

時計と言う言葉にはclockとwatchがありますが、この違いは、大きく分けると、身に着けて持ち運びができるものをwatchと言い、できないものをclockと言います。16世紀に持ち運びのできるpocket clock が登場しましたが、そのうち、そのような懐中時計にはwatchの語が使われるようになりました。

しかし、このclockは、かっては町の真ん中にある塔に備え付けられた鐘を意味し、一定の時刻を知らせるためにならす鐘のことで、ラテン語ではclocca(clock)と言ったのです。

中国西安(昔の名前で長安)に行くと、今でも町の中心地に時を告げる大きな鐘楼と太鼓があり、昔の装束(日本ではテレビなどで舞楽を奏でている時に目にする衣装)を身に付けた数人が町中に時を告げています。鐘楼と太鼓(それを設置している場所も東と西で別の場所にありました)はどちらがどちらか忘れてしまいましたがどちらかが午前にならされ、もう一方は午後にならされます。

中国を旅する人は、まず北京を目指すのかもしれませんが、私にとっては西安が一番印象的でした。そこから始皇帝のお墓なども見に行けますし。三回出かけてみました。

教会の鐘に替わって町の中心地、あるいは駅舎に時計がかかげられるようになり、国の人々は初めて同じ時間で生活するようになりました。そう、イギリスで産業革命があり、万博が開かれたころ・・・人々の生活が目まぐるしく近代化されたころです。考えてみると、人間の歴史の上ではそんなに昔ではないですね。

時刻を意味する言葉は、o’clockがありますが、It’s 3 o’clockと言う時の o’clockは of clockが短縮された形であり、厳密に言うと時計の3、つまり時計上で3時と言う意味です。

世界最初の時計は日時計で、BC2500n円頃のエジプトで、すでに棒を垂直に立てた時計が作られていたそうです。日時計はshadow clock,あるいは sundialと言います。ついで作られたのが water clock水時計や sand clock砂時計、ろうそくに刻みを入れた candle clockなどでした。

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